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お知らせ

2023.12.5

リノベーション相談会

ゆるやかに、地域のつながりを創造する場所。空き家を活用したカフェKIISA。

2023年5月に誕生した「cafe+community KIISA(カフェ+コミュニティ キーサ)」は、高校生がメインターゲットの空き家を活用したカフェ。お茶したり、勉強したりといった目的でふらりと立ち寄れば、たまたま出会った誰かと話ができる。地域を知るきっかけをつくる場として、佐伯市のHUBとして役割を果たすスポットでもあります。 

民間企業×地域×行政で、地域の新たなスポットをつくりたい。

さまざまな店舗が軒を連ねる商店街としてにぎわっていた船頭町エリア。城下町ならではの風情が残る通りに、『cafe+community KIISA』はあります。 

オープンのきっかけは、KIISAの運営母体『一般社団法人KIISA』の理事を務める河野功寛さんの思いでした。「佐伯市は大学や専門学校がなく、多くの高校生が進学や就職を機に地元を離れるのですが、地元の魅力を知らないままで出てしまう人も多いと感じていました」。日常の中に当たり前に存在する人、コト、モノ。若い世代は、それを魅力だと知る手段が少ないのも現実でした。

「気負うことなく、自然なカタチで地域と関わる機会を増やしたい」。その手段として、誰もが気軽に立ち寄れる環境でありながら、地域のHUBになるような場所をつくりたいと考えていた河野さん。そんなとき、2021年から佐伯市役所にて始動した『若手・中堅職員政策提案プロジェクトチーム事業』の第1期に参加した河野さんはチームリーダーとして「KIISA PROJECT~高校生とまちをつなぐ、未来に向けた取組み~」を政策提案し、採択。提案プレゼンの際から、公務員が法人参画しながらも、あくまで民間事業として実行していきたいと提案した思いの通り、共同で理事を務めている富崎一真さんとともに『一般社団法人KIISA』を2022年6月に設立。その1年後となる2023年5月にコミュニティカフェオープンを実現することになりました。

毎日の暮らしの中で、若い世代が自分が住む地域の魅力を知る。

KIISAのメインターゲットは高校生。その理由について河野さんは「佐伯市にはおもしろい活動をしている人が多いし、地方だけど先進的な取り組みをしている企業もあります。それがきちんと高校生以下の世代に届いていないと感じていました。」といいます。地元の魅力を知らないままに市外・県外へ出る若い世代が、地元の魅力を尋ねられたときに応えられないのはさみしいものです。かといって意気込んで学ぶことでもありません。だからこそ意識したのは、“ゆるやかなつながり”でした。 

例えば進学や就職などのターニングポイントに立ったとき、生まれ育った佐伯市が学ぶ・働く・暮らす場所として選択肢に挙がるためには、地元を知っているということが大切だと話す河野さん。これまで関わりがなかった人同士がつながることが、地元を知る第一歩だと考えています。

お茶をしたり、おしゃべりしたり、仕事をしたりと、カフェという形態であれば、幅広い世代がさまざまな目的で行けるからこそ、偶然の出会いも生まれます。「将来何かで迷ったときに、“あの人に相談してみよう”と思える地域の大人とつながっていることは、大きな安心でもあると思うんです」。人と人が次々とつながる“連鎖のタネ”を広げる場所でもありたいといいます。

まちの空き家を活用し、建物が持つストーリーを紡いでいく。

KIISAをつくるうえで、“場所”が大切な要素のひとつでした。「風景や歴史も含めて地域を知ってもらうという意味でも、新築ではなく“あるものを活用すること”に意義がありました。」河野さん自身も市外から佐伯市へ移住し、古民家をリノベーションした住まいで暮らしているため、古い建物ならではの良さを知っていました。

この物件との出会いは、まちづくりの活動を通じてつながった現在の物件オーナーさん。歯科医院だった建物は、元々の所有者さんから物件を引き継がれた現オーナーさんから「この建物を地域のためになるような活用ができないか」という相談を受けたことがきっかけでした。 

300坪もの広大な敷地に建つ2階建ての建物は、10年以上空き家だったためメンテナンスが必要でしたが、当時の面影を残しながらアップデート。リノベーションの工程で開催した塗装ワークショップには、地元の高校生をはじめ子どもから大人まで多数の地元住民が参加。空き家だったからこそ、オープン前から“人と人とのつながり”をもたらしました。

「ここの歯医者に通ってたのよ」「先生が厳しい人でねぇ」など、歯科医院だった当時を知る地元の人たちから昔話を聞ける機会も増え、自然と世代間のつながりも生まれました。「空き家を活用したからこそ、地域の人も気にかけてくれます。自然なカタチで関わる人を増やす意味でもよかったと思っています。」と、地域共通の言語を育む場所でもあるのかもしれません。

グルメ、文化、学びなど、この場所を佐伯市の発信地に。

2階部分をカフェにして、誰もが集える憩いの場に。おしゃべりに、勉強にと、思い思いの時間を過ごせる空間です。地元出身の大学生との交流会や、地元で暮らす大人によるトークイベント「KIISATALK」など、高校生が地元の様々な世代との接点をつくる企画も実施中。また新たな企画の一つとして、高校生がライターを務める情報発信WEBメディア「UROCO」も始動中です。大人の視点とは異なる高校生ならでは目線でとらえる佐伯の情報や出来事が少しずつ鱗のよう積み重なっていくのが楽しみなメディアとなっています。HUBとしての役割が発揮されはじめています。

若者の可能性を広げ、地域の新しい未来をつくっていく。

また元歯科医院の建物の1階部分には、Uターンで地元に戻った若者が、マイクロブルワリー(小規模のビール醸造所)の起業準備に取り組んでいる最中だとか。挑戦を後押しする場としての活用も期待できそうです。

将来的にはシェアオフィスや物販店舗、イベント開催場所としてなど、まちの顔の一つとなるような複合施設になり、KIISAに訪れる若者にとって視野を広げたり、将来の選択を後押しできるような場になることを願っています。「ここに通っていた高校生が成長して、顔を出してくれる場になればうれしいですね」。歴史は始まったばかりですが、佐伯市の新しい拠点によって若者の可能性が広がり、地域活性化にもつながることでしょう。

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